ようやく4報目の論文が仕上がりました。
今回の論文は自分の専門から範囲を超えた領域で書いた論文ですのでかなりハードであったということに加え、その道の専門家2人にも惜しみない協力をいただきました。
一人は会社の先輩です。
私が入社した時、一緒に仕事をした人です。
ご縁ですね。10年経ってもう一度論文内容についてコメントもらえるとは。
流石はその道で15年以上やっている方。
私の気がつかない内容についても色々とご指摘いただきました。
そしてもう一人は社外の方(一般企業の技術者です)。
この方は管理人よりも少し若い方なのですが、本当に優秀。
こういう技術者もいるのだと日々関心しています。
未知なものに対する探究心
というものが強いのです。
今回の論文、理論のコアの部分はこの方に多くの助力をいただき、また考察の部分に関してもかなりの助言をいただきました。
いやぁ、流石だの一言です。
もともと管理人は有機化学専攻の材料が専門なのですが、材料力学、構造材設計、単体試験、品質管理と徐々に仕事の範囲を広げてきました。
サラリーマン技術者としては上記の広範囲の仕事は支障ありませんが、学術論文ともなると要求される考察レベルは管理人の経験スキルよりもはるかに深い。
色々な方と協力するということの大切さを再認識です。
因みに今回は振動減衰という現象を振動モードと材料構造設計の観点から考察するというものです。材料構造設計は専門なのですが、振動モード、振動減衰といった評価については「わかる」というレベルです。
そんな中、振動屋さんからみれば当たり前のことが管理人の目から見た時に、材料構造設計と組み合わせて考えると非常に面白い設計思想となると直感したことが、論文を書いてみようと思ったきっかけです。
日々、「自分は○○の専門家である」と線引きしていなかったことがこの直感につながったのかもしれません。
一つのことを深く掘り下げるのも学術論文ですが、普通であれば線引きされてしまう異分野を複合することで新しい考察を生み出すというのも学術論文であると管理人は考えています。
応用研究がメインの企業においては、いかにして複数の異なる分野を高い視点から把握して組み合わせて新しいものを生み出すのかが重要です。
この考えを学術論文に応用しようとしているのが管理人のスタンスです。
さて、この論文、書き始めた時は振動の専門家は疑心暗鬼でした。
そもそも論文にするなどということは考えもしないで評価していたときに管理人が考え付いたことですから。
「論文なんて書いた事もありませんし.....」
「論文にするようなストーリーが描けないと思いますが......」
という言葉を尻目に論文の構成を着々と考え組み立てていきました。
昨年、一昨年と論文を掲載させたという自信が専門家の意見を無視して論文を書き始めることができた原動力だったのかもしれません。
自分の専門領域ではきちんとした科学誌に論文を掲載できた。
専門外であっても専門家に協力してもらえれば論文は書けるはず
こうして素人ながらにも論文のストーリーを組み立て、周辺領域の論文を読み漁るうちに、疑っていた専門家も動き始めました。
研究予算が凍結されている状態でお金もほとんどありませんが、そいういう理屈を抜きに本当に色々と協力していただきました。
感謝の一言です。
そして細かい記述はかなり共著者である方に助けてもらいましたが、論文のストーリーは管理人の当初のものでほぼ論文にすることができたのです。
振動は振動屋、材料は材料屋ではなく、両方を組み合わせた論文がどのような評価をされるのか。
非常に楽しみです!
あとはどこに投稿するのか考えなくてはですね.....。
この点も社内に相談できる方居るのでその方と相談しながらやっていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。