2報目の論文がオンライで掲載されました

昨年10月に掲載許可された論文がオンラインで掲載されました。

 

本ブログへのご訪問ありがとうございます。

 

 

ユニバーサル技術者のShuichiro Yoshidaです。

 

 

昨年10月に掲載許可された論文がオンラインで掲載されました。

 

 

Polymer Composites (2014); doi:10. 1002/pc.23296; published on line 5 November 2014

 

 

海外の研究者から、

 

「この論文の内容を見たいので送ってもらえないか」

 

というリクエストが早速First Authorである管理人の所に来ていることからも、それなりにニーズがある内容であったようです。

 

 

前回投稿した論文はOPEN ACCESSにしたため、誰でも論文を閲覧できるのですが、今回の投稿においてはOPEN ACCESSにする予算が無かったため、最初の1ページしか見られません。そのため、内容に興味を持った研究者から直接管理人の方に連絡が来るわけですね。

 

 

 

さて、今回の論文においては、共同研究者の存在も忘れてはいけません。

 

 

 

どれだけ苦しい状況であっても、管理人の知らない知見を提供し、さらに様々な手間のかかる実験を一緒に行ってくれた共同研究者の存在があって初めて今回の論文という形になっています。

 

 

研究に限らないのですが、自分でできることには限界があります。

 

 

そういう意味では今回の論文は共同執筆者である共同研究者と2人の成果を形にしたということなのかもしれません。

 

さらに言うと、今回共同執筆として名前が載っている研究者以外にも何人か協力してくれた方々がいるわけで、本当に多くの方の力をいただきながら仕上げられたのだ、と感じます。

 

 

 

 

 

ところで、このブログを読んでくださる方の背景は色々かもしれませんので、少し追加でご説明したいことがあります(このブログでも何度か書いた事ですが....)。

 

企業の技術者は、特許は熱心にやるものの、学術論文はほとんど書きません(書けません?)。

 

 

世界中の専門家や研究者と議論するための土台として学術論文を投稿し、査読を通過して掲載され、掲載された後に様々な研究者から来るかもしれない質問や議論を通じでさらに自らが成長する。

 

 

 

そんな流れが企業の技術者にもできてくると嬉しいですね。

 

 

大学や研究機関では当たり前のことなのですが、企業というのは「営利団体である」というゆるぎない土台があるため、

 

入社した時点で博士であり、さらにその人にある程度の権限を与えよう、という前提がある、

 

もしくは初めから「基礎研究をやる事業部」に配属された

 

 

という条件下で無い限りいきなり研究フェーズに入るというのは極めて困難で、

 

 

初めは開発で実績を積み、周りとの信頼を構築し、自分の仕事を任せるためのマネジメントを実行し、研究するための予算と時間を捻出

 

できて初めて研究できるようになります。

 

 

つまり、

 

研究できるという状況まで自分を持っていく

 

という土台作りがとても大変なのです。この環境を構築できて初めて、

 

 

自分の研究は世界中の研究者から見てどのようなレベルにあるのか

 

 

世界中の研究者と自分の研究について議論をする

 

 

といった、大学や研究機関の研究者が普段考えていることを考えられる「スタートライン」に並ぶことができるのです。

 

 

 

管理人が初めに配属されたのは開発の最前線でした。

 

 

 

しかも、新規事業だったので、前例が無いため業務フローもありません。

 

 

どちらかというと、自分が行ったことがその後のルールになったという状況で、ベンチャー企業にいるような感覚でした。

 

 

海外が中心の事業だったので、特に海外出張中は大変でした。

 

 

修羅場と言われるものもいくつか経験しました。

 

 

研究の「け」もなく、無理難題を突き付ける組織上層部の言葉を「いかにして具体的に進めるのか」という実行に関する計画を立て、目の前で突然出現する火の手をいかにして消し止めるか、ということにとても高いプレッシャーを受けながらやり続けるといった感じでした。

 

 

正直つらい経験の方が多かったのですが、この経験が今の研究にとても活きています。

 

 

 

もっともそれを感じるのが研究内容の選定とそれの進め方です。

 

 

 

研究内容の選定については、

 

「開発の最前線で求められる知見は何か」

 

というのを最重要視していますし、進め方についても、

 

「他の開発業務、管理業務と両立しながら、いかに効率よく、しかし再現性評価に必要なデータを蓄積するのか」

 

といったことを常に考えています(当たり前のことなのかもしれませんが...)。

 

 

話が長くなってしまいました.....。

 

 

今査読中の3報目、そして今まさに書いている4報目を何とか掲載させ、この苦境でも論文投稿できるということを自分を実例に証明したいと思います!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。