朝日国際教育フォーラム「オープンエジュケーションと知の革命」その3

本ブログのご訪問ありがとうございます。

 

 


朝日国際教育フォーラム「オープンエデュケーションと知の革命」で聞いてきたお話の続きです。


前回同様、いくつかのブログに分けつつ今回参加したフォーラムで聞いてきた話と、それに関する本ページの管理人(以下、管理人)の意見を述べさせていただきたいと思います。

 

 

 

3.宮川 繁 MIT教授の講演

 

<概要>
言語学者として著名な宮川MIT教授のお話でした。

MOOCの存在意義に関する話が中心でした。

 

管理人のような一般参加者がMOOCの効果は?と聞かれて答えたくなる”宣伝効果”。

これはあまりないとのコメント。


MOOCの意義は、誰でも受けられる、そしてお金と異なり、知識は分ければ増えていくという信念の具現化ツールであるという事実、とのこと。

 


テストを受けるタイミングに多様性を持たせることで、小テストを受講者個人のタイミングで繰り返すことで知識の定着を図れるのもメリットとのことでした。

 


<管理人のコメント>

MOOCの宣伝効果はあまり期待していないようですね。


これは少し意外でした。


管理人個人的には、人の目に触れるという意味では宣伝の効果は無いはずはないと考えていますが。


ここでいう宣伝とはビジネスにならない、という意味なのかもしれませんね。

 


宮川先生の話で最も参考になったのは柔軟なタイミングで受けられる小テストによる知識の定着化という点。

 

確かに受けた講義の内容についてすぐにテストを受けて知識の定着をすすめるというのは教育の原点のような気がします。

受ける時期もオンラインなので個々人のタイミングで受けられるというのもいいですね。

参考になりました。

 

 


4.村山斉 、カリフォルニア大学バークレー校 MacAdams 冠教授、および、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)機構長(特任教授)の講演

 

私が一度お目にかかりたかった村山博士のお話でした。


村山博士はMOOCを東大で初めて開校するときの講師として抜擢されてMOOCの講義を開きました。

このご自身の実体験をベースにした話でしたのでとても具体的でわかりやすかったですね。

 

 

まず、MOOCの講義を準備するのには時間と人が必要であるとのこと。

Teaching assistantがいないとまず無理だろうとのことでした。


そして、動画の長さ。


1時間近くもの講義をオンラインで聴くのは至難の業。

一つ一つの講義をできる限り短くし、動画を可能な限り使う。

そして、講師は座らずに流れを作り、冗談も織り交ぜながら飽きさせない工夫が必要ではないか、とのことでした。

 

MOOCをやってみたことによってでてきたアウトプットとしては、

a. 準備にとても時間がかかるという事実

b. 受講者は世界中からくる、そして年齢はバラバラ

c. 英語でやることで受講対象を広げられた

d. 基本的な内容がいい

e. 課題も多く見つかった


そして、この課題としては、

実験ができない、受講者の顔が見えず理解度がわからない、思ったよりお金がかかる

とのこと。

 

村山博士の結論としてはMOOCは大学の代替とはなりえない、ということでした。

 


<管理人のコメント>

管理人は村山博士のファンなので、聴いていて本当に楽しかったです。

そして、エンターテイナー。


やはり頭の回転がとても速い人ですね。

一度こういう方と議論で一戦交えたいものです(ぼろぼろにされるでしょうが....)

 

さて、村山博士の話、とても参考にもなりました。

 

最も意外だったのがMOOCにはお金と時間と人が必要であるという事。

 

これは力の入れ具合にもよるのでしょうが、オンラインで何かをやるというのは大変なのですね。

 

管理人の想像と最も異なる点でした。ここは自らもいろいろ試しながら精査する必要がありそうです。

 


そして、受講者の年齢に関するデータ。

 

これもまた意外。

 

社会人が結構多いのですね。加えてシニア(社会人とシニアで4割くらいだった気がします)。

 

学生よりも学びたい意思と動機がはっきりしている方々に対して教育の門扉を開くというMOOCはこの観点で最も価値があるのでは、と考えます。


管理人も何かを教えるのであれば社会人が良いと思ます。

 

学生は学び飽きている場合が多く、何となく聴くというのが多いはずです(学生の頃の管理人もしかり!)。

 


ところが、社会人になって学びたいと考える人は熱意が違う。


もちろん、取り組みも違う。


すると、教えるこちら側も熱が入る、という感じです。


この時に村山博士の言う「受講者の顔が見えない」というのがネックですね。
ここのフォローをどうするか、というのは肝の一つになるに違いありません。

 

 

わかるかわからないかは別として、ダークエネルギーやダークマターに関する最新研究のお話も聴いてみたかったです。

 

素粒子学をベースとした宇宙論。ロマンがありますね...。

 

わからないくせに、管理人はこういう話に惹かれてしまうのです....。

 

 

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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