集団心理の恐ろしさ

 

 

最近、私の所属する事業部ではある伝染病が流行っています。

 

 

 

 

ノロウィルスやインフルエンザウィルスではありません。

 

 

 

 

 

集団安心病です。

 

 

 

 

 

どういう病気かといいますと、ある程度の規模の組織が有する組織病の一種でしょうか。

 

 

 

 

- 組織の上の人間の言う事を「はい!」ときくことに、我を忘れて全身全霊をつぎ込む人。

 

- このままじゃいけないんだ!と心の中で思っていても、他の人がこう言っているから、とりあえずその流れに合わせようとしている無気力な人。

 

- 目の前のことに精一杯で余裕が無い人。

 

 

 

 

今、私のいる組織はこの3種類の人種で9割9分くらいを構成しています。

 

はっきり言うと、第三者的観点から見れば異常な組織です。

 

 

 

 

 

私のいるこの組織はこれまで一つの目標に向かって突き進んできました。

 

 

 

 

新規事業という事もあり、前例の無い中スピードも求められるという非常に厳しい道のりでしたが、やりがいのある仕事であったことは事実です。私も多くのことを学びました。

 

 

 

 

 

しかし私は3年ほど前から組織が目指す目標に達した後のことを考え、準備を始めました。自らのスキルアップは当然として、社内外で自分が働きやすい労働環境を構築した(現在も進行中)、というのは以前このブログでも述べたとおりです。

 

 

人間だれしも考える、将来を見越しての先手を打っただけです。

 

 

 

 

 

そして今。

 

 

 

 

組織は目指した目標は達しました。

 

 

達しました、という今の状況にあっても次のことを全く考えていない人が全体の99%もいるのです。

 

 

 

恐ろしいです。自分で自分はどうやって生きていくか、ということを考えていない人がほとんどなのです。

 

 

そして、集団安心病により「まぁ、他の人も同じ感じだし、収入もあるし、いいか。」という空気が蔓延しているのです。

 

 

この病により向上心は薄れ、最もスキルをあげられる多くの20代、30代が時間を浪費しています。元々は希望にあふれ、優秀だった方々だったに違いありませんが....。

 

ここで浪費した時間は二度と取り戻せないでしょう。歳を重ねてからのスキルアップは体が言うことをきかない、という点で非常に重労働となります。

 

 

 

 

組織の流れというのは川の流れのよう、と思います。

 

 

 

 

その流れの中にいて、何もしなければ当然下流に流されます。

 

「私はこうしたいんだ、ああしたいんだ!」と口だけを動かしていても下流に流されます。

 

 

ここでいう下流ってなんでしょうか。

 

 

「言われたことしかできない、考えない葦(あし)の集団がいるところ」

 

「口だけで、実行動ができない有言無実行の集団のいるところ」

 

 

私は上のような人がわんさかいるたまり場だと思います。

 

 

 

 

では、下流に流されないためにはどうしたらいいでしょうか。

 

方法は2つ。

 

 

「頭を使いながら、手や足を使って泳ぎ、上流を目指す」

 

 

もしくは、

 

 

「近くの川辺から、陸上に上がる」

 

 

ということになるでしょう。

 

前者は今の組織にとどまりながら、自分の力で道を切り開いていくことを、後者はその組織を何らかの形で出ることを意味しています。

 

 

上流を目指すのは大変です。

 

少しでも泳ぐのを怠ればあっという間に下流に流されます。

 

ただし、水の中にいるので生きるために必須の水(収入)は得られます。

流れに逆流しながら力をつけ、上流に現れる様々な分流を頭を使いながら選択すれば、組織の中にも新たな道が拓けると思います。管理人はこの道の途中です。

 

水で表現した経済性に関する懸案を無視できる状態で上流を目指すのは、大変ですが水があるというのが絶対的なアドバンテージです。安心して生活はできるわけなので。

 

 

 

 

一方、どこかのタイミングで川を出て陸に上がるとなると状況は一変します。上を目指すのも、下を見てみるのも、横に進むのも自由です。何があるのか全く分からないジャングルのようなイメージです。

 

二足歩行ができるので川の中で泳ぐよりは移動は楽になります。

 

しかし、水がどこにあるのかは探し続けなくてはいけません。そして、探すだけでなく、水を生み出す方法も考える必要があります。

 

陸上移動できるという自由と引き換えに、安定した水を失うこととなるわけです。

 

 

 

 

 

 

上流を目指し続けていれば、必ずどこかで断崖絶壁から流れ落ちる滝に出会うはずです。

 

 

もうこれ以上は上に行けない.....。

 

 

 

そうなったときは、ここまで遡上してきた自分の力を信じ陸に上がろうと思います。

 

 

 

その時が明日であっても全力でできるよう、今後も一分一秒も無駄にしないよう努力します......。